ドレスシャツに関する6つのQ&A


満開の桜には、見慣れた街の景色を一変させてしまうチカラがあります。
壮麗な桜並木はもちろん、
一本だけ立っているような桜もまた、凛々しい存在感があります。
その下で仕事仲間らしいおじさん二人が座って、
枝豆をつまみに発泡酒を飲んでいました。
なんだかとっても微笑ましくて、桜は愛情深い木だなあと思いました。
そんな桜も都心では盛りが過ぎ、あちこちで花吹雪に出会います。
歩いていると音もなく花びらがハラハラと舞い降りて来て
下を見れば道路や水面を覆う桜色の絨毯。
そんな光景もこの時季の風物詩です。

新入社員の方々は、社会人生活がはじまったばかりですね。
気持ちを楽にして、でも誠実に、なんでも吸収して、
大きく育っていかれますよう。
色々心配なことやわからないこともあると思いますが、
服装もそのひとつでは?
とりあえず、ドレスシャツに関しての「よくある質問」を
Q&A形式で書いてみますので、ぜひチェックして役立てていただければ幸いです。

【ドレスシャツに関する6つの疑問】

Q1
ビジネスユースで着るシャツは普通、何枚ぐらい持っていればいいの?

A:
襟や袖は皮脂などで汚れがちなので毎日着替えるとして、最低5枚は揃えておくと機能的。
(ちなみに「弊社は月数回土曜出勤あるよ〜」という方は最低6枚をおすすめします)
洗濯方法にもよりますが、家庭で洗濯する場合、シャツには約60回程度の耐久性があります。
5〜6枚のシャツをそれぞれ週1回着て洗濯するとすれば?
1年過ぎたくらいで買い替えてのメンバーフルチェンジをおすすめします。

Q:2
ビジネスユースだけで考えた場合、どういうシャツを揃えておけばいいの?

A:
ビジネスシーンで着用することを考えるなら、
白ベースの衿型ちがいで3枚、サックスベースやストライプなどで2枚、
を揃えておけば、どういうスーツにも対応できます。
同じ白ベースでも衿の形が変わると印象がちがって来ますし、
さらにサックスなどの色やストライプなどの柄で
だいぶ変化がつけられるので多様なコーディネートが可能です。

Q:3
洗濯を繰り返しているうちに、白いシャツが黄ばんできた!
この黄ばみ、落とせないの?

A:
黄ばみは皮膚から出る皮脂が原因です。洗剤だけでは充分に落とせないので
「酸素系漂白剤」の使用がおすすめ。
漂白剤を買うとき、絶対に、色柄まで脱色してしまう「塩素系漂白剤」とまちがわないように。
両者とも各洗剤メーカーから出ていますが表示の文字が小さいので要注意! 

Q:4
家で洗濯していたら衿先が黒ずんできた!
なぜでしょう?どうしたら防げるの?

A:
洗濯する水の中には目に見えない細かいほこりや糸くずなどが混ざっていて、
洗濯を繰り返すうち、それらがシャツの生地目から入り込んでしまいます。
入ったものが洗濯槽の回転による遠心力で、衿先に集まってしまうのが原因。
残念ながら取り除くのは難しいので、
あらかじめ白っぽいものと黒っぽいものを分けて洗うことをおすすめします。

Q:5
汚れたシャツもドライクリーニングに出せばきれいになるの?

A:
これまた残念ながらNOです。
ドライクリーニングは水洗いのできない製品、たとえばシルクやウールの素材や、
スーツやコートなどに対応する洗い方です。
油性の汚れ落ちは良好ですが、汗などの水性汚れは落ちません。
毎日着るような綿のシャツはドライクリーニングに不向きです。

Q:6
綿のシャツなどは洗濯したあと、どのくらい縮むの?

A:
シャツの製造は、JIS L 0217(103法)という基準に則って作られています。
この中で、家庭洗濯で縮み3%以内、伸び1%以内と定められています。
たとえば首周り39cm、裄丈84cmのシャツなら素材により、
最大、首周り1cm強、裄丈2.5cm縮むという計算になり、
裄丈なので、両袖はそれぞれ、最大1.25cmの縮み率ということになります。
クリーニングはこの基準の適用外なので、
数値がオーバーしたり、逆にボディプレスの使用によって、
身幅が広がる事例も増えています。
中には安くて上手なところもあるかも知れませんが、
技術があればそれなりの値段になります。
信頼できるクリーニング屋さんを探すことも服を長持ちさせるコツです。

(Q&A出典:
“THE DRESS SHIRTS BOOKLETーHow To Keep Your Dress Shirts Looking Smart”
©DO-1 SEWING INC.2016)