郷土料理とグローバルブランドを堪能


ついに今日は大晦日です。
年年、月日の経つのが早くなる、それがヒトの宿命です。
今年のお正月なんて、つい先月だったような。

年末に用事で福岡に行きました。
羽田から地方の空港に降り立つと、
それもまた旅の風情と楽しめるものの、
規模やアップデート度の差はあきらか。
ところが福岡空港に関しては、到着ロビーにいきなりあるのが、
地元感満載の古き佳き食堂とかでなく、おしゃれなカフェダイニングだったり、
TSUTAYA BOOK&CAFEだったり。
出発ロビーにあるフードコートも人気のニューヨーク風インテリアです。
空港から天神や博多などの中心地へは、地下鉄でたった10分程度でアクセスできたり、
東京にも勝る充実した内容のSCがたくさんあったり、
街は大勢のヒトで賑わっていて、
さすが九州を代表する中枢の街にして日本の四大都市圏のひとつとされるところです。

一泊の短い滞在で当日は天神を見て歩き、
用事を済ませた翌日に博多のキャナルシティに行ってみました。
キャナルとういうくらいだから運河のそばにあるんだろう、
くらいのことを思っていたのですが、
実際には建物の間を人工の運河が流れていて、
この時季はライトアップの効果もあり、
東京でもちょっと見ないテーマパーク然としたSCでした。
シネコンや劇場、ホテルやオフィスビル、SCからなる複合施設で、
90年代半ばのオープンとのこと。
建物のエクステリアやロゴからは、90年代ぽさがプンプン感じられます。
早い話し、そこらあたりはちょっと、ロゴだけでもそろそろ……
リニューアルしたほうが……と余計なお世話を考えてしまいました。
とはいえ、国内最大級のZARAや九州最大級のユニクロはじめ、
H&MやBershka、Franc Franc、無印など、
人気のアパレルやインテリアのブランドが揃っています。
とくに、H&MやZARAのようなグローバルブランドのショップを見ていると、
ショップの面積が大きく、海外からのお客さんも多いので、
日本の地方都市にいる感じがなく、どこか異国の街にいるような
不思議な感覚を覚えてしまいました。
これが福岡という街の個性なのでしょうか?
ともあれ、ファッションやアパレルのグローバル化を
改めて感じた旅でもありました。
今や、ことファッションや一部のインテリアに関しては
世界の先進国の嗜好はかなり一致しています。

そして、これに関してはやっぱり違うと思ったのは、
そう、食べ物です。
福岡では、どんなお店に入ってもおいしい。
海に近いので海鮮はもとより、麺類も美味。
これは福岡はじめ、どこに行っても思うことなので、
結局、東京の食環境がマズいのでは?ということかも。
もちろん、東京は世界中のおいしいものが集まる街だし、
世界三大料理の1つ、中華料理にしても、
世界で一番おいしい中華料理を出すのは香港か東京の店という人もいます。
なぜなら、中国で一番おいしい店の料理人は、
必ず香港か東京の店に引き抜かれてしまうからだとか。
その真偽は別として、確かに東京の店ではすべての料理が、
おいしいところは抜群においしいけれど、
そういうところはおしなべて高級です。
値段が庶民的でおいしいという店は珍しい。
だからこそ、そんな店は有名になって行列ができます。
どんな店に入ってもたいがいおいしい、というのが地方の食環境。
店によってはおいしい、というのが東京の食環境、という気がします。

マクドナルドはどこで食べてもマクドナルドだから、
ここだけは食もグローバル化しているかもしれないけれど、
それ以外はやっぱり、その土地ならではの味が根強い。
その土地の人の胃袋は、その土地の食で作られているから、
なかなかほかの土地の食を容認できない。
そこらへんがファッションとは違う、食の根強さです。
東京に世界中の食が集まるのも、
もともと江戸の町が、地方から入って来る人も多く、
プチ多国籍なところだったからなのでしょう。

その土地の名産とグローバルブランドのセール品をおみやげに買う旅。
そんな年末を迎え、今年も終わろうとしています。
今年一年、ご愛読いただきありがとうございました。
引き続き、来年もどうぞよろしくお願いいたします。
みなさまの2018年がよき年でありますよう。