列島のあちこちで歴史的な積雪に見舞われている今季。
例年になく冷え込んでいますが、街路樹の枝の先にはもう、
小さな実が膨らんで、春の開花を待っている様子。
自然のなりわいは、ヒトを勇気づけてくれます。
さてさて、この前新年を迎えたばかりだというのに、
2月ももう半ばにさしかかろうとしています。
昨年の新卒が、もはや後輩を迎える時期。
そして、今年の新卒の方々は、新入社への期待を胸に
準備されている頃では?
最近は男子といえどおしゃれな方が多く、
体に合っていないスーツを着ているヒトは昔ほど見かけなくなりました。
そんな今日このごろ、ではドレスシャツはどうでしょう?
この時期にワードローブに加えたいアイテムとしては、
オックスフォード素材のドレスシャツがおすすめです。
縦糸と横糸を複数本ずつ引きそろえて、平織りにした生地がオックスフォードです。
適度な厚みがあり、織目がはっきりしているのが特徴です。
厚いけれどソフトで、通気性がよくて丈夫。
そのためスポーティカジュアルなアイテムに用いられたり、
シャツの場合はボタンダウンに使われることが多い素材です。
とはいえ種類によっては光沢があってしなやかで品もあり、
上級のスタイリングが楽しめる素材でもあります。
もともと「オックスフォード」といえば、ご存知英国の名門大学の名称。
国内外の王侯貴族が学ぶ大学としても知られ、
日本の皇室からも皇太子殿下や秋篠宮殿下などが留学しています。
もちろん内容もトップクラスで世界の大学ランキングでも首位の常連です。
昔、スコットランドのある紡績工場が、
オックスフォード、ケンブリッジ、イェール、ハーバードの大学名を
生地の商品名につけて販売したところ、
それが人気を博してその名が定着したといわれています。
とはいえケンブリッジなどの大学名をつけた生地は、あまり知られていないので
オックスフォードだけが突出して支持されてきたのでしょう。
人気の秘訣は、素材の持つ品格もありますが、
スタイリングによってはシワがゆるされる生地といえる、
その自由度の高さにあるといえます。
着れば着るほど自分になじんでくるのがオックスフォードの特長であり、
タイドアップでジャケパンスタイルに用いれば、
ビジネスシーンに最適の頼もしさ。
洗いっぱなしでジーンズやチノパンに合わせれば、
オフシーンでスタイリッシュに決めてくれる。
そうした着回しのよさが、この素材の大きな魅力です。
春のきざしが見えるとは言え、リネンにはまだ早い、
でも、日によっては気温が高くなるときも。
そんな季節に最適な性質の素材でもあります。
また、この春のトレンドはイタリアンでもタイトで粋なラインが薄まり、
英国調のユルっとして素朴なラインが勢いをつけています。
ロンドンのシティを闊歩する若きビジネスマンのような、
ジャケットにオックスフォードのボタンダウンで
アイビーやアメトラのコーディネーションを。
こうしたアメリカンスタイルをヨーロピアンテイストで
コーディネートするのが、今、最も新鮮です。
あるいは、英国の大学教授の田舎の休日ルックのように、
シワや毛羽立ちのあるオックスフォードシャツにコーデュロイのパンツ、
レンガやマスタード色のカーディガンを合わせて、
ミルクたっぷりの紅茶を手に読書を楽しむ。
おしゃれ上級者からビギナーまで、
幅広く活躍してくれるオックスフォードは、
洗えば洗うほどに味が出る、スタイリングの強い味方。
しかもクールビズにもおおいに役立ってくれるのが、
タイを外しても個性的な存在感を見せるオックスフォードたるゆえん。
この春、ワードローブに迎え入れてみては?
●土井縫工所では、2/9(金)からオックスフォード・フェアを開催中です。
既存の4柄に加え、新柄も6種類が新しく加わりました。
フェア限定の生地も登場しているので、この機会にぜひ!!
*フェアの生地の色や柄などの詳細は、土井縫工所のブログ、
「WE ❤ OXFORD !! ~愛しのオックスフォードのシャツを求めて~」
をご覧ください。