ショッピングハイ

渋谷ヒカリエ
ヒカリエ

先月リニューアルオープンした渋谷の東急百貨店東横店。
1階の『スクランブル Ⅰ」が評判です。
ここは「もうひとつのスクランブル交差点」がテーマ。
そう、渋谷のスクランブル交差点といえば、もう日本人にはおなじみの光景ですが、
海外からの観光客にはとても珍しい眺めのようです。
あれだけ大勢の人たちが、ぶつかりあうことなくスムーズに流れ、
よく整然と交差して通れると、異国の方々は感心することしきり。
という、今や名物というか観光名所のひとつとも言えるスクランブル交差点の賑わいを、
店内に再現したのが「スクランブル Ⅰ」ということのようです。
ここは日本初出店やデパート初出店を含む32のブランドが展開されている、
レディース向けファッション&雑貨のフロアで、
駅直結という利便性もあり、
週末のアフタータイムはまさにスクランブル交差点状態になります。
バッグや靴、アクセサリー小物などのラインアップも、
ほかではあまり見られないセレクションが大きな魅力。
しかも働く女性を意識して、普段の通勤時に持って、
ちょっと気分がリフレッシュできそうな、
そんなものに出会えるのも嬉しい。
結局、ショッピングの楽しさというのは、
それを手に入れて身につけることで、当社比オシャレ度が増すのはもちろん、
「わ、こんなの買っちゃった、ウキウキ」という気分的満足度が大きいと思います。
最近、婦人用のトレンドカラーは蛍光ピンクやオレンジ、
イエローなどのネオンカラーで、
グレーやベージュにショッキングピンクなどを効き色に加えたアイテムも流行中。
ということもあって、東横のそのフロアも鮮やかな色合いで、
まるで近未来のショップのような躍動感と高揚感があります。
それがその場所独特の賑わいとお祭り感覚をもたらしています。
お祭りに並ぶ夜店では、ついつい高い水ヨーヨーや蛍光のビニールの腕輪でも買ってしまうように、
ショッピングハイのような高揚感が演出されている「スクランブル Ⅰ」。
’00年代はハイエンドな高級ブランドを集めた、
ちょっと気取った演出が多かったし、
’10年代初期までナチュラル&オーガニックな、
エコロジカル演出が目立ったデパートのファションフロアに、
ミラーボール輝くバブル時のような、イケイケ感が戻って来たような気がしました。
一方、南館6階の婦人服売り場の奥には、
NYで人気のパンケーキカフェがオープン。
売り場内に、買い物ついでにひと息つけるカフェがあるというのは
とてもポイントが高いと思います。
店の奥にあるので、そこにたどり着くまでに色々な服や雑貨を見ているわけで、
お茶を飲みながら「やっぱりあのバッグ、欲しい」と欲望がふくれあがってしまったり。
カフェの奥の席からはヒカリエが見えます。
眼下には東急東横線のコンコースの屋根。
そこからヒカリエに伸びる連絡通路。
昭和から平成へ、そして未来へと繋がる時間が、ひとつの絵になっているようで、
とてもおもしろい眺めです。

写真は、カフェの窓から望む渋谷の街。ところで、ヒカリエって、色々な形態のビルを何個も積み重ねたような、
変わった建物だということにも改めて気づきました。