おなかとココロのおいしい時間

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weebee
butter万福食堂
808cafe

                     

今日で夏休みも終わり。
こどもたちにとってはなんとも切ない日です。
毎年、この日に宿題をやっつける派だった我が身、
大人になっても見事にその悪癖を引きずっていることに思い当たります。

そんな夏の終わり、ここ数日間、仕事で豊洲界隈を歩き回っていました。
豊洲というのは東京都江東区にある湾岸エリアです。
元々は埋立地で、その後は工業地帯だったところですが、
2000年代に入って、駅周辺は大規模な再開発が行われ、
オフィスビルや商業施設、高層マンションなどが建ち並んでいます。
今後、築地市場の移転やオリンピックの開催に向けて、
ますます賑わって行くと言われている街です。
とにかく駅周辺の建物はみな巨大で、すぐそこに見えるから近いのかと思えば、
いざ歩くと予想外に遠い。
普段、自分の住んでいる街の距離感覚でとらえると、
まるで違うので戸惑います。
この手のニュータウンに行くといつも思うけれど、
街全体が都市計画に沿って作られていて道路も広い。
歩道を歩いていても空間に余裕があるから、
チャリを飛ばした男子中学生とおばあさんの衝突とかもなくて、
安全なんだろうなと思います。
遊びに来るにはおもしろい所ですが、
高層マンションの建ち並ぶ街は、どこに視線を定めたらよいやら。
どこに心を持っていけばよいやら。
私の住む小さな町では道路も狭く、すべて手をのばせば届く距離で展開しています。
近所の古アパートの前庭で顔見知りを待つ猫や、
誰かが垣根の上に置いた、落とし物の犬のぬいぐるみ、
近所にできた歯医者の評価を語り合うおばあさんの一群の横を、
スーツ姿でママチャリに子どもを乗せて走り去る若いパパ。
住民が袖すり合いながら暮らしている環境で育った者にとっては、
高層ビルや巨大なショッピングセンターが建ち並ぶ豊洲駅周辺から、
少し離れたエリアにある、昔ながらの住宅街に移動したらホッとしました。

とはいえ、豊洲駅周辺にはおしゃれなカフェが勢揃い。
天井高が5mもある、ニューヨークあたりのカフェのようなレストランや、
インテリアショップのような内装のパンケーキ屋さんや。
かと思えば駅から少し離れた昔からのエリアには、
これぞ正しい定食屋といえる定食屋さんもありました。
豊洲の隣の東雲には、古い団地の一室を改造したカフェもあり。
そこはイケメンの店長さんがふわとろのフレンチトーストを焼いてくれます。
女子小学生のグループもくるので小学生メニューを用意しているのだそう。
「女子会とか言っちゃって、やんちゃなんですよ」とイケメン店長。
優しい店長を手玉にとるスマホ片手の女子小学生が目に浮かんで、
微笑ましくなりました。
それにしても、平日の朝からカップルやママ友たちがパンケーキを楽しむ
インテリアショップのようなおしゃれなカフェから
昼下がりに肉体労働らしき中年男性が一人で中華定食を食べる、
コスパ最高のうまいうまい定食屋まで。
食をめぐる環境は千差万別です。
共通するのは、味かスペースの何かが秀でておいしくて、
おなかかココロの何かが満たされるということ。
豊洲の街探検、食探訪はとてもとても味わい深いものでした。

*写真は左上から時計回りに。

・「ららぽーと豊洲」の外に広がる風景。湾岸エリアの躍動感ある眺め。
・ニューヨーク風レストラン「WeeBee」。欧米か!ってくらい天井高がハンパない。
・大阪発のパンケーキ屋さん「Butter」。社内にデザイナーさんがいて、
内装をデザインしているとか。テラス席にはブランコチェアがあったり等身大の牛や馬の置物も。
・団地カフェ。「808cafe」。店名は、オープン当初は野菜と惣菜を売る店だったから。看板メニューの『ふわとろフレンチトースト』は絶品。
・中華+和+洋の定食屋さん「万福食堂」。長崎皿うどんと餃子を試食したけれど、「旨い!!!」。近所に欲しい定食屋さん。