五月だというのに、真夏のような暑さが続いています。
かと思えば、各地で火山が噴火したり警戒レベルがあがったり。
震度5や4の地震が頻発しています。
暑さに反比例していろいろな意味で震える列島です。
みなさま、いかがお過ごしでしょうか?
街を歩いていて最近思うのは、いわゆる「サラリーマンスタイル」な男性が減ったこと。
かつて「どぶねずみルック」などと呼ばれた、ヨレヨレの灰色スーツ。
サザエさんのマンガに出て来る酔っ払いが持っているような、
くたびれた革のビジネスバッグ。
そんな格好の人を、最近まず見ません。
思えば、そういう人たちはもや定年で姿を消し、
今いるのはその方々の下の世代ですから、
当然の成り行きかも知れません。
ビジネスシーンでもどんどんオシャレになっているのですから、
休日の彼らがどれだけオシャレか。
暑くなるに従って、シャツやTシャツの下は、
ハーフパンツというスタイルが増えてきました。
近頃目立つのは、ベスト人口の増加です。
白い麻のシャツの上に黒いシルクのベストや、
ロンドンストライプのシャツの上に藍色の麻のベスト、などと言ったシックな人から、
リバティのような花柄シャツの上にストライプのベスト、
レモンイエローやスカイブルーのような麻のシャツの上に、
クラシカルなペイズリー柄のベスト、などなど、
チャレンジ精神を発揮している人も。
シャツやTシャツにパンツといったシンプルな初夏から夏のコーディネートに、
1点、スタイルを加えたい。
そんな思いが見て取れて、風景的にも楽しい眺めです。
上記に加え、さらにコットンや麻のスカーフを加えている人も多く、
これは汗取りの効果もあっておすすめです。
世の中、自分流のオシャレを楽しむ人がすごく増えていると感じる昨今。
それは服装だけにとどまりません。
先日、立ち寄ったショッピングセンターで、
あるショップの石けん売り場がものすごいことになっていました。
特定のブランドではなく、さまざまなブランドの石けんが集められた、
いわゆる石けんのセレクトショップ状態です。
並んでいるアイテム数もさることながら、
種類の豊富さに驚き、世の中はいつの間に、
これほどの石けんを必要としていたのかとまた驚き。
私は昔からクラブツリー&イヴリンという英国製の高級石けんが好きだったのですが、
(ちなみにこちらはクラシカルなパッケージデザインがすごく美しい。
オシャレ石けんといえばシンプルなデザインのものが主流だった1980年代から、
花や果実、妖精とか魚介類とかが古典的な絵で描かれた箱に、私はイチコロでした)
でも当時クラブツリーはとくに注目もされず、
百貨店などで細々と扱われていたという感じでした。
日本での高級石けんブームに火が付いたのは、
2000年代はじめ、フランスのロクシタンからではないでしょうか?
シアバターという植物性脂肪を使ったハンドクリームが話題となり、
シアバター配合の石けんも大人気になりました。
続いてLushという英国製の手作り石けんが登場。
それまでの石けんの概念を破る、
カラフルなビジュアルがとくに若い女子のハートを直撃。
さらに、ハーブ入りでグレード感のあるフランス製のマルセイユ石けんや、
数千年続く伝統製法で作られるシリア製のアレッポの石けんなど、
ここ10年くらいで次々と、海外石けんが日本市場にデビューしました。
そんな下地があっての、近頃の石けんブーム。
手作り自然派石けんからスイーツのように色とりどりで鮮やかな石けん、
香りがいいものから泡立ち抜群のもの。
清潔好きな日本人には、石けんというのは特別なアイテムなのかも知れません。
必要不可欠であるからこそ、少し贅沢するにはちょうどいいアイテムなのかも。
近所のドラッグストアなら3個200円前後で買える石けんですが、
1個2000円のものを購入するプチ贅沢。
家に持ち帰って『石けん入れ』ではなく、
かわいい、あるいはステキな『ソープディッシュ』に入れて、
洗面所に置くときのワクワク感、オシャレなタオルを添えて、
ぐんとスタイルアップした水回りを眺める喜び。
これで明日から、また仕事や勉強、家事をがんばろうと思う、
そんな女子がグンと増えているのだと思います。
1000円の石けんは贅沢かも知れませんが、
1000円でシアワセが買えるなら、それは法外な値段ではないような。
小さいことでも、生活を楽しむ、
自分流の贅沢で気分をあげる、そんな世の中なのでしょう。
*写真は、我が家の洗面所にある石けんたち。
上の左はイタリア、フィレンツェの”Derbe”の石けん。
これは”White Flower and Green Leaves Herb soap”という名の石けんで、
「古代ギリシャで不老の象徴だったセイヨウサンザシの花エキスと、
セイヨウキズタの葉エキスのブレンド」なのだそうです。
くせのないさわやかな香り。
上の右はオーストラリアの”Wavertree&London”というブランドの
「Lavender d’Provence」という石けん。
この会社は自然素材のみを、環境に優しい製法で作る、というのが売り。
やや控えめなラベンダーの香り。
下の大きな箱入りは、やはりオーストラリアの”Apsley and Company”の
Cucinaブランドの石けん。
ローズマリー配合で、我が家の洗面所のハーブの香り、
(苦手な人にとっては青臭い)は、この石けんが発散するもの。
ちなみにこれらの石けんはすべて、
女友達からおみやげなどでいただいたものです。
さすが女子は石けん好きという事実が証明されています。