風の中に金木犀の香りが漂いはじめると、
陽は急速に短くなり、
木々の葉は急速に色づきはじめます。
空の色はより青く、雲は綿毛やうろこのようにふわふわとしています。
開放的で未来に向いているような夏とちがって、
秋はどうも昔が懐かしくなる。
そんなセンチメンタルな季節は、
読書や美術がキーワードでもあることだし、
ちょっと知的でその奥から色気が滲むような
スタイリングを目指したいもの。
朝夕は肌寒いくらいの陽気になる今日このごろ。
そろそろコートが恋しくなる季節でもあります。
スーツに合うコートといえば、ステンカラーかチェスターコートなどだと思いますが、
普通になりがちなので、ちょっとオシャレっぽいスタイリングをしたいところです。
グレーのスーツが多い場合は、あえてグレーのコートをチョイス。
スーツとコートのグレーのトーンも合わせます。
中に着るVネックカーディガンやベストも同じトーンに。
もう、豪華グレー祭です。
ここで中にくる、白いシャツやブルーのシャツが映えること。
スカーフやマフラーはシルク素材やカシミアを選び、
ワイン系やブルー系の柄物を持ってくる。
知的でゴージャスな雰囲気ができあがりそうです。
この秋のスタイリング、二つ目のおすすめは、
これまでより、少しパンツ丈を短くしてみること。
近頃のジャケットは細身で丈も短めがトレンド。
パンツ丈も、当社比でこれまでより4センチほど上げてみると、
それだけで全体の雰囲気が変わるので、新しい世界に踏み出せそうです。
華奢なスリッポンなどを合わせてみましょう。
三つ目のおすすめは、首元のオシャレに挑戦です。
ポップな柄のスカーフをアスコットタイ風に結んでみる。
少し大き目な水玉や、大胆な花柄ぽいペーズリー、
70年代風のポップなテキスタイルのもの、
あるいは、リバティプリントのもの、などなど。
スカーフはシルクで、小さめのもの、
バンダナより少し大きいサイズのものが扱いやすいはずです。
キマジメなスーツにシャツ、そこに一点、個性を強調するスパイスを加えて。
秋冬のファッションに知性と色気の気合を入れていきましょう。